- 最近暗いニュースが多いと感じている人。
- メディアが暗いニュースを流す理由を知りたい人。
- メディアのニュースに惑わされたくない人。
この記事を読めば、メディアがわざわざネガティブなニュースを流す理由を理解することができます。
「テレビを見ていると暗い気持ちになるニュースが多い。なんで明るいニュースばっか流さないんだろう。」子どもの頃にそんな疑問を抱いたことがありました。明るいニュースばっかり流せばみんなが明るくて幸せになるのに、殺人事件や汚職など誰かが悪いことをしたニュースばかり流れるのはなんでなんだろうと。
その状況は22歳の今も変わらず、コロナウイルスの感染者数やテロなど、ちょっと見るだけで怖いと感じてしまうようなニュースばかり流れています。もちろん、ポジティブなニュースもありますが、それ自体がニュースのメインコンテンツにはなかなかなりません。
ということで今回は、素朴な疑問を抱いた幼き頃の自分に向けて、「なぜメディアでは暗いニュースが多いのか?」について書いていきたいと思います。
この記事は、【#22 懐疑中「今日までに影響を与えた本を振り返る」『FACT FULLNESS』】の補足記事となっています。まだ聞いていないという方は、ぜひこちらからお聞きください。
『FACT FULNESS』ーUNBUILT RADIO by UNBUILT RADIO
本記事の内容はこちら!
メディアが恐怖を煽る2つの理由とは?
- 国民が誘惑に負けやすくなるから
- 反応されやすいから。
以下の参考文献を基に書いています。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
メディアが恐怖を煽る2つの理由とは?【正しく恐れる方法を解説】
さっそく結論から申し上げます。
メディアは恐怖を煽ると儲かる
メディアが恐怖を煽る理由とは、儲かるからです。
シンプルにお金を稼ぐためです。
あの人たちはお金稼ぎのことしか考えていないのか!と怒る人がいるかもしれませんが、彼らも慈善事業をやっているわけではないので、ちゃんとビジネスをやることに文句はありませんし、僕らが良し悪しを判断することではありません。
ただ、ネガティブなニュースを流す方が儲かるから流すわけです。それ以上でもそれ以下でもありません。
実は大事なのはここからで、なぜ恐怖を煽るとメディアが儲かるのかを考える必要があります。それを知っていれば、自分たちがカモになっていたことに気づくことができますからね。
恐怖心を煽るとメディアが儲かる理由は2つあります。
先ほど、メディアは儲かるからネガティブなニュースを積極的に流すんだよーという話をしたわけなんですが、ここからは具体的に「なぜメディアが国民の恐怖心を煽ると儲かるのか?」について解説したいと思います。
メディア恐怖を煽る理由①国民が誘惑に負けやすくなるから
まず、人はネガティブなニュースに触れると誘惑に負けやすくなるということがわかっています。
なぜなら、暗いニュースを見て不安を感じるとそれを解消したくなるからです。
ネガティブなニュースはストレス
私たちは恐怖を感じるようなニュースを見るとストレスを感じます。シンプルに体に負荷がかかっているということです。それはもちろん、メンタルに悪影響を与えますし意志力も弱めてしまいます。
カルフォルニア大学の実験では、自分のことを太っていると自覚している人に、肥満に対するネガティブなニュースを読ませました。
その結果、
87%の人が間食の誘惑に負けやすくなったということが分かっています。
これへぇーって話ですよね。つまり、人はストレスを感じるとそれを解消したくなるわけです。
タバコのパッケージ
タバコのパッケージにもこの心理が利用されています。タバコのパッケージには、「タバコが肺がんのリスクを高める」という文言が書かれています。これは一見、喫煙者に禁煙を推奨するような効果があるように感じますが、逆にこれによって売り上げが上がるということが分かっています。
喫煙者は肺がんになるというリスクはわかっていますので、その文言を見てストレスを感じた結果、そのストレスを解消するために余計にタバコを吸いたくなるということなんです。
これへぇ~って話ですよね。
CMの商品が欲しくなる
これがテレビにどう活かされているのかと言いますと、ネガティブなニュースを流した後に必ずCMが流れますよね。
恐怖を感じている私たちは、ストレスを感じています。しかしそのストレスを解消するすべがありません。そんなときに、CMが流れるとその広告に反応してしまい、CMの商品を買いたくなるということです。
いや自分はテレビ見ててもCMの商品欲しくなったりしないよ!という人はいるかもしれませんが、コロナウイルスが拡大したときにトイレットペーパーが爆売れしたのはご存知ですか?
実は恐怖を煽られると日用品が売れるということもありまして、それは人間が不安を感じると日用品を買って安心感を得たいという心理になるからです。
CMの商品は買ってないけど日用品はいつもより買っちゃったなーという人はいるのではないでしょうか。
メディアが煽る理由②反応されやすいから
2つ目の理由は、人はネガティブなニュースの方が反応しやすいからです。
人間はポジティブな話よりもネガティブな話の方が注目してしまうことがわかっています。
炎上ニュース
具体例をあげるとよりわかりやすいと思いますが、芸能人が炎上したニュースってよく見かけませんか?
結婚ニュースのようなポジティブなニュースよりも不倫や失言などの炎上ニュースの方がメディアは圧倒的に取り上げます。
ネガティブなニュースはポジティブなニュースよりも7倍反応されやすいと言われていますので、単純にネガティブなニュースを流した方が視聴率取りやすいわけなんですよね。
視聴率が上がるとCMの枠の付加価値が上がりますので結果的にテレビが儲かるということです。
メディアが恐怖を煽るので
ここまでメディアが恐怖を煽るようなニュースばかりを流す理由について解説してきましたが、だからといってメディアに「ネガティブなニュースをこれ以上流すな!」と抗議するのは賢くないので、こちら側が情報の捉え方を変えることが大事です。
なのでここからはそのような情報にどのように対処すべきかを書いていきたいと思います。
メディアが煽る恐怖をデータで考える
ずばり、ファクトフルネス的な考え方で情報を捉えましょう。どれくらい怖いのかをデータ(事実)で見るということです。
恐怖本能
私たち人間の本能の一つとして、「恐怖本能」というものがあります。恐怖本能とは、危険ではないことでも恐ろしいと考えてしまう思い込みのことで、データで見ると「全然怖くないじゃん!」ということでさえも怖がってしまうことがあります。
例えば、ファクトフルネスでは「恐怖本能」を感じやすい事例として飛行機事故やテロがあげられています。
- ○○航空の飛行機が墜落!
- ○○で自爆テロ!
などのニュースを見ると、怖いって感じてしまいます。
だから、
- 飛行機に乗るのが怖い!
- 海外へ行くとテロに遭いそうで怖い!
そんな風に感じている人もいると思います。
『ファクトフルネス』にはこんなデータが載っております。
・飛行機事故でなくなる人は全死亡数の0.001%
・テロでなくなる人は全死亡数の0.1%
実は年間死亡者数の1%すら届いていません。
確かに、データがすべてではないよ!と反論する人がいるかもしれませんね。しかし、データを見なければこんなことも起こっています。
本当に怖いのはテロよりも飲酒運転?
先ほどは、「恐れる心配が小さいのに恐れてしまう」事例をあげましたが、今度は「恐れる必要があるのに恐れていない」事例を紹介したいと思います。
アメリカのデータではありますが、こんな事実があります。
「飲酒による殺人や飲酒運転による犠牲者は、1年あたり7500人。テロの犠牲者は1年あたり159人。つまり、あなたの大切な人が酔っ払いに殺される確率は、テロリストに殺される確率よりも約50倍高い」
では、テロリストとお酒で暴れる人・飲酒運転する人で本当に恐れるべきはどちらですか?あなたが被害に遭う確率が高いのはどちらですか?
もちろん、それでもテロリストの方が怖いと感じる人はいるかもしれませんが、明らかお酒で問題を起こしてしまう人の方が、自分たちが被害に遭う可能性はありますよね。
日本でも飲酒運転って軽視されがちですが、データでみるとあの人たちは実はテロリストよりも恐ろしかったりします。でも、メディアで見るとテロリストの方が怖いと感じてしまうんですよね。
だからこそ、怖いと感じた対象をデータで見ることが大事なわけです。
データで恐れる
確かに、いちいちデータなんか気にしてられないよ!という方もいるかとは思います。
ただこのままではメディアで恐怖を煽られたときに、誘惑に負けやすくなってしまったり反応してしまったりしてしまいます。自分の意志で判断できるよう、不安を感じたときには一旦データで見る癖をつけましょう!
まあ自分への戒めなんですけどね笑
メディアが恐怖を煽る理由まとめ
経済を回すためには慈善事業だけでは成り立ちません。人々がビジネスをするからこそ世の中が回っているわけです。だから、生き残るためにもメディアが恐怖を煽るのは仕方がない、と思ったほうが楽ちんだと思います。
変えられるのは常に自分だけなので、メディアが恐怖を煽ってきてもスルーできる技術を身につけましょう。そして、メディアが暗いニュースを流しているのを見たら、「あー今日も頑張ってんなー」とビジネスを感じてみましょう笑
そのためにも、まずはデータから把握することですね笑
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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