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【チーズの科学】チーズは健康に良いのか悪いのか問題の結論

どうも管理人のちはるです。先日「radio talk」という音声配信サービスにてよっぴーと僕が平日毎朝6時に配信している番組で、チーズについての話をしました。

僕はとにかく発酵食品が大好きです。発酵食品は心疾患や糖尿病のリスクを和らげてくれる効果があったり腸内環境のエサとなる物質をたくさん持っていたりなど、健康な体を維持したい方は必ず食生活に取り入れたい食品になっております。

前回書いた記事でも、「腸内環境を整えることが重い病気を防ぐきっかけになります」というようなことを書きましたが、チーズは具体的な解決方法になるような形。

そこで今回は、「チーズ」について深掘りして綴っていこうと思います。あなたはチーズが好きですか?僕は1日3食チーズでも「喜んで!」ってくらいチーズが大好きです。特にハードタイプのチーズが好きです。

今回は無類のチーズ好きである私が実体験と科学的根拠も踏まえてチーズと健康に関することを綴っていきますので、チーズと健康との関連性なんかについて知りたい方は是非最後まで読んでみてください。

チーズは健康に良い

焦らすことなく、さっそく結論から言いますと、チーズは健康に良いです!まずチーズ好きには嬉しいご報告となりました。拍手。

なんで健康にいいのかって言うとやっぱり「発酵食品」だからというのが一番の理由になります。発酵食品は、腸内環境に良い作用がありますので結果的に色んな病気の予防へとつながっていきます。

チーズと腸内環境について調べてくれたデンマークのコペンハーゲン大学の研究が参考になります(R)。内容としては、15人の健康な男女に3パターンの食事を指示して、14日ごとに食べてもらいました。3パターンの食事内容は

  1. 牛乳が多い食事
  2. チーズが多い食事
  3. 乳製品を制限した食事

なっております。3パターンの食事を食べてもらった被験者たちの尿を検査をしたところ、チーズを食べた参加者は腸内のSCFAs(短鎖脂肪酸)が増える傾向が確認されるということが分かりましたそうです。良い腸内細菌が増えて有用な脂肪の分泌が増加したんですね。

短鎖脂肪酸は腸内細菌から生み出される物質でして、体内のエネルギーバランスを整えてくれたり、体に脂肪がつきにくくなったりするありがたい脂肪酸なんですね。チーズを食べると脂肪がつくっていうのはどうやら違うみたいっすね。もちろん腸内に穴をあけるリーキーガットの予防・改善にも効果がありますのでチーズ万歳です。

心疾患や炎症にも問題がない

「健康に良いと言ってもやっぱりチーズは高脂肪食なんだから心疾患のリスクとか上がるんじゃないの?」と思われている方もいらっしゃると思います。僕もそうでした。健康に良いといっても食べすぎるとヤッパリ心臓さんを苦しめるんじゃないかと。

しかし、「乳製品と血管の健康」関する研究をまとめた論文が既に出ていまして、それによるとバター以外の乳製品は心疾患の致死率と関係がなかったそうです。チーズ万歳、チーズ万歳ですねR)。論文を一部引用すると、

乳製品と心疾患リスクについて調べた多くのメタ分析が、牛乳や乳製品は心疾患の致死率や、LDLコレステロールなどの悪化との相関がないことを示している。ただし、この結果にバターだけはふくまれない。

だそうです。バターだけはLDLコレステロールを増やす可能性があるが、それ以外は問題ないんだそうです。牛乳とかもありがたいですね。私はそんなに飲みませんが。

他には炎症問題にも害がないことが分かっています。高脂肪食は体内で炎症を引き起こすトリガーになっていることが多いです。炎症はその名の通り体内で火事が起こっているような状態。あらゆる病気の元になったり、メンタル状態を不安定にしたりしてしまいます。飽和脂肪が多い食事ってどうも炎症問題と関わってしまうんですね。(もちろん例外はあります。)

ですが、この炎症問題もチーズはクリアしております

  1. たくさんチーズを使った食事
  2. たくさんバターを使った食事

この2パターンの食事を92人の肥満の男女に4週間ずつ取ってもらいました。食事を取ってもらった後に血中のLDLコレステロール値を計測した結果、1日の総カロリーの14%以上を超えなければ体内の炎症も糖代謝機能問題も起きないということが分かったそうです(R)。

で、やっぱりバターはLDLコレステロール値に悪影響が出たそうです。バターは分が悪いですね。チーズ14%って言うと、1日2,000Kカロリーくらいを摂取する人なら、80gくらいを目安に摂取しても良いということなので、6Pチーズの4つ分くらいは一日にとってもいいイメージですね。結構食べられるのでありがたいっすね。

むしろ心疾患を和らげてくれてる

害がないどころか、実はチーズを食べる方が心疾患のリスクが低下する傾向があるということも分かっております。これはすんごい事になってきました。

  • 1日145gのチーズを食べると
    • メタボリスクが20%低下
    • HDLコレステロール(善玉)の減少が14%防げる
    • LDLコレステロール(悪玉)が6.5%低下
    • 中性脂肪には影響ナシ!

ていう事実を示したデータもあるらしく、イメージしていたものと異なっていてすんごい事になっております。もちろん145gも食べる必要はないですし、チーズ以外に高脂肪食なモノを摂取していたら結果的に健康的には良くないかと思いますので節度を持って食べることが大事です。

食べるチーズの種類にも注意をして

ここまでチーズは健康にいいとばかり豪語してきましたが、大前提、食べるチーズは全て「ナチュラルチーズ」を選ぶようにしてください。商品の裏を見るとよく製品表記に書かれているかと思いますが、「プロセスチーズ」と記載されている商品があるかと思います。6Pチーズとか代表例ですかね。

プロセスチーズは極力選ぶことを避けて、できるだけナチュラルチーズを買うようにしてみてください(今回ご紹介しているような研究では全てナチュラルチーズが対象となっています)。

なぜナチュラルチーズが良いかと言いますと、単純に生乳と食塩しか使ってない場合がほとんどで、余分なものが入っておらず、本来の健康メリットをそのまま享受することができるからです。一方で、プロセスチーズはおおよそ乳化剤や防腐剤など、様々な添加物が入っております。

過度に嫌悪する必要もないのですが、こういう物は塵も積もればなんとやらで、体内の健康状態をどんどん悪化させます。乳化剤なんかはリン酸の仲間で、界面活性剤(シャンプーなんかで使われているようなやつ)が入っており、カルシウムの吸収率をさせ、骨を弱くさせてしまうような副作用もあります。なので、普段チーズを食べるのであればナチュラルチーズが断然良いです。

まとめ

というわけでチーズは健康にいいのか悪いのか問題の結論は「健康に良い!」ということでした。あくまでも僕はチーズの専門家ではなく、チーズ愛好家としての立場で綴っております。なので、信憑性の部分は文献ベースのお話をしました。

ざっくり本記事をサマルと

チーズは腸内環境を整え、健康状態をよくする作用もある!しかも美味しい!ただし、チーズ選びは気をつけてね!

というような感じですね。チーズ以外にもヨーグルトや牛乳も腸内環境には良いと言われていますので、是非自分の身体の調子をうかがって適切な量を食べてもらえればいいかと思います。

健康に良いからと言って食べすぎると別の健康被害が出てくるかもしれませんので、日々の生活に+1のチーズや発酵食品を摂取するイメージが吉かと思います。

最後に書きましたが、食べるのであればなるべくプロセスチーズよりもナチュラルチーズのモノを選んで食べてください。プロセスチーズは加工されており、リン酸塩含む乳化剤なども含まれていて、食べすぎると腸内環境にも悪いので今回ご紹介したチーズの恩恵をフルに受けられない可能性が高いです。今回ご紹介した研究や論文もすべてナチュラルチーズを使っての研究です。なので、健康のことを考えるならナチュラルチーズを選択してください。チーズ本来の味を楽しめてこっちの方が良いですので、お気をつけて〜。